『 良い家に住みたい 』家づくりを考える人なら誰でも思う願いです。 私も同じように『 良い家を造りたい 』という強い気持ちで家づくりに携わってきました。 そこで、大工職人として長年の経験から得た 私の家づくり に対するこだわりをお話します。 近年、建てられている住宅の多くが、外見の一部分に無垢材を貼るだけで『 木のかおり・木の家 』 と表され、盛んに使われているのではと私は思うのです。 ベニヤ・集成材・ボード等、素材は木ですが、本当に『 木のかおり 』と言えるのでしょうか? 時代の流れの中で使わない訳にはいかないけれど、『 良い家 』を思うとせめて構造材には使用した くないと思うのです。 例えば、上図の写真(写真提供:NPO法人国産材)は、4年半の間野ざらしにした柱材です。 右端のボロボロになった材は、ホワイトウッド、その隣から順にベイツガ・杉・ヒノキと並んでいます。 ホワイトウッドは主に、柱や間柱に使われ、近年住宅材料として安価で、加工がしやすい為、急速に 普及し相当のシェアを占める材料です。 しかし、その反面水分を含むと非常に腐りやすく、シロアリに極めて弱いという欠点があります。 だからこそ、『 自然素材で永く住める家造り 』をモットーに家づくりをしている当社では、主要 構造部の柱・土台・床等には『 芯持ちヒノキ 』を標準仕様にし、目には見えない部分も『 良い家 』 であるように取り組んでいます。
尾上 義則
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